派遣で働くということは、派遣会社を通して勤務先での仕事をすることです。
そのメリットとデメリットにはどういうものがあるでしょう。
以下にまとめてみます。
6つのメリット
1. 時間の選択ができる
まず最初に挙げられるメリットと言えばコレでしょう。
「夜勤はナシ」「昼間の数時間だけ」
こういった希望を叶えられるのは、派遣ならではです。
働きたいけど時間的制約がある方には、派遣という働き方は強い味方になってくれることでしょう。
2. 資格のための実務経験が積みやすい
実は少しでも早く介護福祉士の資格を取りたい方にとっても、派遣という働き方は好都合です。
この資格試験を受験するには、従業期間3年かつ従業日数が540日以上必要という決まりがあります。
ただここで注目したいのが、短時間でも介護職として働いた日があれば1日としてカウントされるということです。
このように派遣で短めの勤務を重ねて、最短で受験資格を得、介護福祉士の資格を取る方もいます。
早く介護福祉士の資格を!という方にも派遣という働き方は効果的でしょう。
3. 長く働きたくない職場でも、転職をせずに職場を変えることができる
直接雇用の場合は、その職場が合わなくて辞めたいと感じた場合、退職をする他ありません。
ですが派遣の場合は期間が限られていますし、その期間を満了すれば職場が変わることになります。
よって長く働きたくない職場の場合は、転職することなく(履歴書に「退職」と記すことなく)職場を変えることができるのです。
もちろん、職場環境の良い施設も多いです。
(公財)介護労働安定センター27年度調査によると、今の職場で働きたいと思っている方は全体の6割程度いて、過半数を超えています。
一方で、退職理由として「職場の人間関係に問題がある」と挙げた方は25%、全体の4分の1になり、退職の一番の理由になっています。
どの業界でも同じことが言えますが、職場環境(特に人間関係)は仕事を続ける上で、最も影響を与えるもののひとつであると言えるでしょう。
以上のことから、職場人間関係に不安のある方にとっても、派遣という選択肢は有効と言えます。
4. 高時給とサービス残業なし
派遣=高時給というイメージは、現在定着しつつあります。
直接雇用のパートよりも時給が高い!というのはよく耳にします。
ただ経験や保有資格によっても時給は変わるので、すべての人が高時給というわけではないことには注意しましょう。
また派遣は時給で賃金が発生するので、就業時間もきっちりとしています。
よってサービス残業がありません。
5. 無資格・未経験でも比較的受け入れてもらいやすい
直接雇用で「無資格・未経験OK」の求人を見つけるのは難しいです。
ですが派遣会社によっては「無資格・未経験OK」の案件を多数持っている会社もあります。
派遣会社の専門スタッフにサポートしてもらいながら、就職先を見つけるのも一つの良い方法です。
6. 派遣会社が間に入ってくれるので、希望や条件が伝えやすい
最後に、このメリットがあります。
実際に自分で希望の条件を伝えることは、なかなか難しいものです。
給与のこと、時間のこと、職場のこと、前述したものはどれもデリケートな問題で、伝え方によっては相手に悪い印象を残してしまうかもしれません。
派遣会社を通すことで、そういう心配から解放されます。
これはとても大きなメリットと言えるでしょう。
5つのデメリット
1. 安定していないというマイナスイメージをもたれがち
派遣は安定していない、一時的なもの。
というイメージが多くの人の中にはあるでしょう。
これがまずデメリットの一つ目と言えます。
ですが、実は派遣にもいくつか種類があります。
★ 登録型派遣(一般的に派遣と呼ばれるものです)
★ 紹介予定派遣
詳しくはコチラをご覧ください。
★ 無期雇用派遣
詳しくはコチラをご覧ください。
こちらを参考にしながら、検討してみるのもよいでしょう。
2. 金銭的なデメリット
まず基本的に賞与、昇給や昇格がないことです。
そして交通費が自腹である場合が多いということもデメリットとして挙げられます。
自宅付近の職場でしたら問題はないですが、電車賃がかかるところですと大変になります。
以上が金銭的なデメリットでしょう。
3. 立場的なデメリット
中には、派遣先で「派遣さんなんだから」と下に見られることがあるようです。
また仕事内容において、正社員と同じことをしていたとしても評価がされにくいということもあります。
4. 派遣会社による差が大きい
同じ職場でも、時給額や待遇面において派遣会社によって差が出ることがあります。
また、良くない派遣会社になると派遣先の施設とトラブルになったり、場合によっては派遣社員が板挟みになることもあります。
派遣会社選びにも注意が必要です。
5. 派遣先が決まるまでに時間がかかる可能性がある。
最後にデメリットとして挙げるのは、派遣先が決まるまでの心配です。
最初の派遣先や期間満了で次の派遣先を探す場合も時間がかかることがあります。
それは派遣社員側の希望がどれほど細かいのかによっても異なります。
「夜勤オーケー」「場所はどこでも」というような柔軟な条件であれば、派遣先の決定も早いでしょう。
決まらない場合は、数ヶ月空いてしまうこともありますので、自分の希望条件の整理が大切になります。
最後に
以上が派遣で働くメリットとデメリットです。
自分の希望によっては、メリットがデメリットに、デメリットがメリットになります。
状況によっては、「派遣」も一つの選択肢として視野に入れてみることもお勧めです。