自分の親や祖父母が認知症になったらどうしよう。そう考える人も少なくはないと思います。少しでも不安なことがあれば病院で検査もしてもらいたいと思ってしまいますよね。ですが、気づいたら認知症が進んでいた。受診させようとしても病院に行ってくれない。そんな悩みもあるのではないでしょうか、今回は認知症に気づくためのポイントと病院に行ってもらうためのポイントをお話しします。
認知症の初期症状
認知症と言えば「物忘れ」「徘徊」「失禁」を思い浮かべると思いますが、初期症状は物忘れや物事への無関心、不安からくるイライラなんです。
物忘れは同じことを何度も繰り返し話したり、何度も聞いてきたりするのですが、物忘れの症状が出ない日もある為自分の気のせいなんじゃないかと見落としてしまうケースもあります。ですので、少しでもおかしいなと思うところがある時は本人と病院に行くか、本人が病院を拒否したり、もしかしたら気のせいかもしれないけど不安だから相談したい場合は地域包括支援センターで話を聞いてもらうのもいいと思います。
物事への無関心は今まで熱心になっていた趣味に対して興味がなくなってしまったりすることが一番わかりやすいポイントだと思います。他には、元々綺麗好きだったのに最近部屋が汚くなってきてるのもわかりやすいです。
不安からくるイライラは認知症で物忘れがあり、わからないことが不安になりイライラしてしまったり、感情を抑えられない為にイライラしてしまうことです。そのイライラに対してこちらも怒って返すのではなく優しく対応したいところですが、身内に対して優しくするのは案外大変です。そんな時は周りの人を頼りつつ無理をしないようにしましょう。
認知症かもと思ったら
もしかしたら認知症なんじゃないかという症状がある時は、本人に認知症かもしれないから病院に行こう!などといっても素直に行く人なんてそうそういません。私達だって自分は元気だと思ってるのにいきなり病気だから病院に行くよ!と言われてもすぐに行きますとは言えないですよね。
風邪を引いた時に先生に認知症のこともついでに調べてもらいたいと伝えておくのもいいですし、先程書いたように地域包括支援センターで相談するのもおすすめです。要介護認定や介護サービス利用手続きなどの介護サービスを利用するための最初の窓口としても機能しているので、安心して相談することができます。
相談することにより家族の不安も解消することができますし、早期発見し治療をすることで完治は難しくても症状の進行を遅らせることができます。
病院へ連れていく時の注意点
親や祖父母が認知症かもしれないと思った時、心配で病院に無理にでも連れていきたいと思いますよね。でも、どんなに平静を装っていても焦りはバレてしまいますし、認知症になっている、いないに関わらず親はとても鋭いので気づかれてしまいます。家族といえど認知症かもしれないから病院に行こうと言われれば傷ついてしまいます。
ですので、自分一人で説得しようとせずに周りを頼った方が精神的にも楽ですし、本人も家族に言われるよりも他人に言われた方が聞き入れやすかったりする場合もあるので相談してみるのもいいと思います。
そして、病院や地域包括支援センターに相談に行く前には最近の変化をメモしていくといいと思います。あれこれ聞こうと考えていたのに忘れてしまった、家に帰ってから聞こうとしてたのに聞くのを忘れてしまった、なんてことがあるかもしれません。それを防ぐためにはあらかじめ聞きたいこと、話したいことをメモしていくといいです。
まとめ
認知症に1番早く気付くことができるのは家族です。だからこそ気付くことができなかった時の後悔はとても大きいものです。毎日家族の会話を大切にして、行動もしっかりと見ておくとよいですね。
そして認知症かもと思ったら無理に病院に連れていかなくても地域包括支援センターで相談することもできるので、一人で悩まなくても大丈夫です。
認知症は早期発見して治療すれば進行を遅らせることができます。個人差はあると思いますが、病院の先生やケアマネージャーさん等専門の方が助けてくれるのでしっかりと頼ってください。
ライタープロフィール
ぶん
自宅で半身まひ、認知症に祖父を半年間介護。高卒で介護士を目指し介護職員初任者研修取得。病院で介護士として2年働き、現在は子育て中のため退職。