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第29回(平成28年度)介護福祉士試験 ポイントと解説1

2017年11月30日 10:11

詳細解説!介護業界の試験問題

「介護福祉士」は介護職に人気の高い資格で、国家資格のひとつでもあります。
今回は、資格を取りたいけれど、試験は難しいのか?いったいどんな内容が出題されるのか?など試験に対して不安に感じている方のために、昨年度行われた試験から問題を抜粋してご紹介します。試験を解く際のポイントを簡単に説明しますので、ぜひ参考にして下さい。

第13問「障害者総合支援法に基づくサービス」と「障害支援区分」

Dさん(45歳・男性)は脊髄損傷(spinal cord injury)による肢体不自由で、身体障害者手帳3級を所持している。同居家族の高齢化もあり、「障害者総合支援法」に基づくサービスを利用するために認定調査を受けたところ、障害支援区分3と判定された。
Dさんが利用できるサービスとして、正しいものを1 つ選びなさい。
(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

1. 療養介護
2. 重度訪問介護
3. 重度障害者等包括支援
4. 短期入所
5. 行動援護

【解答】

4. 短期入所

【解説】

まず、この問題は「障害者総合支援法に基づくサービス」と「障害支援区分」について理解できているか?が問われています。

障害支援区分は区分1~6まであり、数字が高くなるにつれ支援の必要性が高いことを意味します。障害者総合支援法で「この種類のサービスを利用したい」と申し出ても、認定された障害支援区分によっては利用できるサービス、できないサービスがあることを理解しておかなければなりません。

Dさんは肢体不自由で障害支援区分3ですので、利用できるサービスは、「居宅介護」「生活介護」「短期入所」「就労移行支援」「就労継続支援A型、B型」「自立訓練(機能訓練・生活訓練)」「共同生活介護」などがあります。

【問題を解く際のポイント】

5つの選択肢の中から一つだけ正答を選ばなければならないのですが、ここでは消去法をうまく活用すると選択肢を絞ることができます。
まず「重度」とついているサービスは、支援区分が6以上でなくては利用できないので、Dさんは該当しませんね。

次に「行動援護」は知的障害・精神障害のある方へのサービスだと理解していればすぐに消去できます。

残った「療養介護」と「短期入所」ですが、「療養介護」は病院で日常生活介護や医療的ケアを受けるサービスで支援区分が5以上などと限られています。

従って、残った「短期入所」が正解となります。

第24問「地域密着型サービス」の中の「指定認知症対応型通所介護」

指定認知症対応型通所介護のサービスに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1. 利用者は、65歳以上で認知症(dementia)のあるものに限られる。
2. 家族が送迎を行うことが原則である。
3. 認知症対応型通所介護計画は,精神科医が作成する。
4. 利用者は,原則として事業所のある市町村の住民である。
5. サービス提供時間は、8時間を上限とする。

【解答】

4. 利用者は、原則として事業所のある市町村の住民である。

【解説】

介護保険で利用できる「地域密着型サービス」の中の「指定認知症対応型通所介護」について問われていますね。

指定認知症対応型通所介護サービスについて押さえておくべきポイントは、

1.認知症と診断された方が利用できる。若年性認知症にも対応している。
2.地域密着型サービスであるから、原則その市町村に住んでいる方だけが利用できる。
3.サービス提供時間は、一律ではなく延長もできる。

となります。

選択肢1.

これはひっかけ問題です。介護保険のサービスは40歳以上65歳未満でも特定疾病に該当するなら利用できますので、必ずしも「65歳以上」に限定はされません。

選択肢2.

指定認知症対応型通所介護に限らず、どの通所介護においても「原則事業所側が送迎する」ことになっています。

選択肢3.

「もしかしたら精神科のドクターが計画作成するのかも?」と思ってしまいがちですが、指定認知症対応型通所介護の計画作成者は「管理者」と介護保険法で定められています。

選択肢4.

正答です。地域密着型サービスのひとつですから、原則その市町村に住んでいる方だけが利用できます。

選択肢5.

しっかり勉強していないと正解かどうか?見極めが難しいのですが、サービス提供時間は7時間以上9時間未満を基本として、その利用者の状態に合わせて延長出来たり2、3時間に短くすることが可能です。

まとめ

昨年度行われた試験の中から2問抜粋して問題の捉え方や解き方のポイントを説明しましたが、いかがでしたか?
介護福祉士試験は、過去問題を繰り返し解く事で、ある程度試験の出題傾向を掴むことができると言われています。また、試験範囲が広いため途中で挫折しそうになるかもしれませんが、無理のない計画を立てて実行すること、少しづつでも毎日勉強する習慣をつけることが合格への近道です。

介護福祉士の資格取得を目指している方はぜひ参考になさってくださいね。

ライタープロフィール

結のそら
むすびのそら。
介護福祉士や介護支援専門員として約20年介護業界に携わる。
取得資格:社会福祉主事、介護福祉士、介護支援専門員、主任介護支援専門員、福祉住環境コーディネーター3級

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