介護は介護保険があり、費用負担は少ないと思われがちですがそれを具体的にいくらかかるのか知っている人は少ないといえます。
介護は一度始まると基本的には亡くなるまで続くものですので、「自分の持っているお金で足りるのか」と不安に感じている方も多いでしょう。ここでは介護にかかるお金についてご紹介していきます。
在宅介護でかかる費用について
介護状態になってすぐに施設へ入居する方は少ないでしょう。まずは在宅介護で自宅で介護を受ける方が大半だといえます。在宅介護を受ける際に知っておきたいポイントとしては、介護度によって付与される単位数を知っておくことがポイントです。
要介護1では16692単位から始まり要介護5では36065単位が付与されます。介護保険は1単位10円ですが、自己負担は1割ですので単位数＝費用になります。つまり最大でも要介護1であれば16602円、要介護5では36065円となります。また地域によって1単位当たりの金額が違うのと、単位数に含まれない加算があるため、多く見越しても要介護1では2万円、要介護5では4万円以内には収まるでしょう。（2割負担の場合は倍額）
また介護保険でかかる費用以外に自費分というものがあります。デイサービスやショートステイでは食費がかかりますし、ショートステイの場合は部屋代もかかります。しかし、ショートステイに関しては所得によって減免制度がありますので、利用する際は自治体に問い合わせをしておきましょう。デイサービスの食費は1食当たり600円～1000円前後です。ショートステイは食費は一日当たり最大で1380円、部屋代も最大で1970円が実費となります。
環境整備に関してもお金がかかってきます。例えば、家の段差をなくす工事があります。これは介護保険の適用になります。20万円を上限に補助が受けられます。自己負担額としては1割ですので最大でも2万円です（2割負担の場合は倍額）
在宅の場合は保険で使える額が決まっているのである程度の予測が出来ますが、場合によっては介護保険で適用が出来ずに保険外のサービスを使う場合もあります。その場合は全額実費負担となりますので注意しておきましょう。
在宅介護でかかる費用のまとめ
・要介護度に合わせたポイント(1ポイント＝1円)が付与され、毎月その分の介護保険がかかる。
・自費分（食費や部屋代など）
・環境整備費（バリアフリー対応にする場合など）
施設でかかる費用について
施設は入居する施設によって違います。まずは入居する為の入居金についてみておきましょう。特養や老健は基本的に入居金はかかりません。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、ケアハウス、グループホームでは入居金がかかってきます。数十万円～場所によっては数億円かかる場所もありますので、それぞれの予算に合して考えましょう。
次に月額費用についてみておきましょう。
月額費用としては、特養や老健は所得によって費用が変わってきます。所得が低い方は安く数万円の負担で済みますし生活保護の方も入居できるほどです。所得が高い方は15万円～18万円前後であると考えておきましょう。
有料老人ホームでは18万円～50万円、入居金の低いところは月額費用は高いところが多いです。グループホームでは15万円～20万円程、サービス付き高齢者向け住宅やケアハウスなどは介護状態にあるかどうかによって費用の金額が変わってきます。数万円で住める場合もありますが、要介護状態になって常に介護が必要になれば20万円を超えることもあります。
施設介護でかかる費用のまとめ
・入居金（施設によってはないところも）
・月額費用（施設によってかなり幅がある）
まとめ
介護の費用というのは、非常に不透明で分かりにくい部分があります。また、介護保険で補うだけではどうしてもサービスの不足が出てくる可能性もあります。
そのため、余計に不透明さが出てくるのです。
しかし、介護保険ではどれぐらいかかるのかを知っておくと気持ち的には随分安心できると思いますので、しっかりと理解しておくことをお勧めします。
ライタープロフィール
Kokko0320
介護福祉士、ケアマネジャー、社会福祉士を取得しています。
介護についての情報や私の経験談など、現在介護をしている方はもちろん、これから介護を目指している方にわかりやすくご紹介していきます。
