前回の記事では、「利用者のご家族との距離感、接し方 4つのポイント」が紹介されました。
1. まずは挨拶から
2. 写真を撮る
3. 利用者の様子を話す
4. 困っていることを話す
今回は家族との付き合い方についてさらなる補足と心得を3つのポイントとしてご紹介していきます。
というのも介護職をしている方でよく悩んでいることとしては、利用者の家族との付き合い方があるからです。高齢者とは何の問題もなくコミュニケーションが取れるが、家族とはなかなかコミュニケーションを取れないこともあります。
5. 世間話も必要
私たちは仕事で介護をしていますので、家族に話しかける際はどうしても仕事の話をしてしまいます。それは決して間違っておらず、介護の話をするのは問題ありませんが、それだけではなかなか距離を縮めにくいこともあります。
その時は世間話をしてみるのも良いでしょう。例えば、「最近は天気がずっと悪いですね」「息子さんお仕事はいかがですか」などといったようにです。また、家族の住んでいるところが分かれば地域の世間話をするのもおすすめです。「あそこに新しくお店出来ましたね」「あのスーパーに良く行くんですよ」などといったように話をすると盛り上がることもあります。
共通の話題などがあれば、すぐに打ち解けることができるでしょう。
介護の話も確かに大切なことだといえますが、家族との距離を縮めるために介護以外の話をするのもポイントであるといえます。
6. 家族の聞きたがっていることを伝える
よくある家族との会話で介護職の方から「特にお変わりなく過ごされていますよ」という声掛けがありますが、その声掛けはあまり意味がないと思っておきましょう。
私が実際その声掛けをした際に家族の方から「いつも同じことを言いますね、本当に見てくださっているのですか」と言われたことがあります（本当に変わりなかったのですが、伝わりませんでした）。
いつも変わりがない＝見てくれてないと思ってしまうことがありますので、注意が必要です。
ポイントとしては、どんな些細なことでも良いので状況を報告するということです。本当にどんなことでも構いません、特にお変わりない以外のことを言うようにします。「今日の昼食は〇〇を残していました、辛いと言っていましたね」「レクリエーションでクイズに答えてもらいましたよ」といったように、どんなことでもいいので伝えるのが大切です。
伝えるとその後の会話も弾むことがあります。「母親は昔から辛い物が苦手で…」「どんなクイズをしたのですか」といわれることもあります。
7. 挨拶は必ず笑顔で
前回の記事では「まずは挨拶から！」とありましたが、その挨拶は笑顔ですることが大切です。
家族は入居者と同じくお客様です。特養ではそういった意識は少ないですが、有料ではそのような扱いをするように会社から指示が出ている場合があります。特養や老健などでもサービス品質向上のためにお客様のように対応するところも増えてきています。
接遇は大切になりますので、挨拶は必ず笑顔ですることをお勧めします。家族の顔をみたら笑顔で「こんにちは」「おはようございます」などといったように笑顔で挨拶をするように心がけましょう。
介護の仕事は忙しい仕事ですので、どうしても笑顔が少なくなりがちです。バタバタとしてしまいがちです。家族からしてみれば忙しそうにしている暗い顔をしている介護職に、声をかけたくなくなります。まずは立ち止まって挨拶をしましょう。声をかけてもらうことによってコミュニケーションがとりやすくなりますので、意識して行うように心がけましょう。
まとめ
家族はクレームを言ってきたり、こちらのケアがなっていないと苦情を言うこともあります。しかし、信頼関係が出来ていれば、きちんとした話し合いが出来ますし思い違いが無くなります。
そうすることによって仕事が行いやすくなりますし、何か問題が出てきたときも家族の協力が得やすくなりますので、解決までのスピードも速くなりますので家族コミュニケーションは自分のためにも必要なことになります。
ライタープロフィール
Kokko0320
介護福祉士、ケアマネジャー、社会福祉士を取得しています。
介護についての情報や私の経験談など、現在介護をしている方はもちろん、これから介護を目指している方にわかりやすくご紹介していきます。
