介護業界は資格や経験が無くても働ける業界ですので、異業種から介護業界に移る方は非常に多いです。元料理人、元ドライバーなど様々な方が介護業界に転職されます。
ここでは、異業種からの転職についての現状、働き始めで注意したいことなどについてご紹介していきます。
1. 介護業界に転職する前にしておきたいこと
介護業界は無資格、未経験歓迎の業界ですが、実際その状態で就職をしようとしますと様々な壁に当たります。経験はできないとしても資格は取得をしておきましょう。
それではどのような資格がおすすめなのかというと、初任者研修が最も取得しやすく、効果も高いといえます。初任者研修は介護の基本部分を学ぶことが出来ます。取得も講義を受けて、卒業試験に合格(ほぼ全員が合格)すれば取得が出来ます。期間としては1か月もあれば大丈夫でしょう。
その他の資格としては、レクリエーションインストラクターや、福祉住環境コーディネーター、ガイドヘルパーなどは比較的取得もしやすく、初任者研修+αになりますので、就職はしやすくなるといえます。
無資格、未経験のところは労働環境が悪かったり、給料が極端に低いところが多いですので、出来るだけ取れる資格は取得して未経験の部分を補うようにしておきましょう。
初任者研修についてはコチラをご覧ください
「介護職員初任者研修」とは? 期間・費用など細かく解説!
2. 転職の現状
私は長年介護業界を経験してきて、異業種からの方を受け入れてきましたが、皆高い志を持ってやってきます。しかし、実際介護の現場に入るとがっかりとすることが多いようです。
その一つとしては、高齢者とゆっくりと話す時間が無いということです。業務に追われてしまってゆっくり話すことが出来ない、仕事が忙しすぎる、こんなはずじゃなかったとどんどんモチベーションが下がってしまいます。
そうならないためには、まず業務を素早く丁寧に行えるまでは我慢するという心がけを持っておくことが大切です。まだ仕事に慣れない状態では、一つ一つの仕事に時間がかかってしまうのは当たり前です。仕事に慣れだしてから時間が作れるようになり、徐々に高齢者と話せる時間も増えていくでしょう。
そのため、最初の内は仕事をしつつ、高齢者と話すことに徹して業務をこなせれるようになることを目標としましょう。10分以上かかっていたおむつ交換が5分で出来るようになれば5分間の余裕が出来ます。
理想と現実は違いますが、出来るだけ理想に近づけるための仕事の行い方をするのが大切です。
3. 自分の経験を活かす
異業種からやってきた方は、非常に刺激的でとても頼りになる方もいます。その方は自分が今まで経験したことを介護の仕事に生かして活躍をしていました。例えば、私が働いていた時に元美容師の方が介護業界に転職をしました。
その方は、女性の高齢者に対して髪の毛を結んであげたり、ヘアアレンジをして高齢者を喜ばしていました。ネイルなども非常に好評であり、元々プロでやっていたので丁寧で綺麗で高齢者からも人気が高かったです。
また、元農家の人もいました。その方は、施設の畑を使わしてほしいと申し出をして、高齢者と一緒に野菜を植えたり、育てたり、収穫をしていました。その野菜を元料理人の方が高齢者と一緒に調理をして皆さんで食べていました。
元農家の方と元料理人の会話は私たちではわからないような専門的な会話をしていたのが、今でも印象に残っています。その一連の流れは他の施設にも知れ渡って、講義をしに行ったほどでした。
まとめ
異業種から転職をしてきた方は、最初は慣れない仕事で大変だと思います。しかし、慣れてきたら介護職の経験の無い私たちと比べると、特技を持っていることが多いですし、とても頼りになる存在でした。
ライタープロフィール
Kokko0320
介護福祉士、ケアマネジャー、社会福祉士を取得しています。
介護についての情報や私の経験談など、現在介護をしている方はもちろん、これから介護を目指している方にわかりやすくご紹介していきます。