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介護福祉士が直伝!家族介護でのポイント5点~入浴介助編~

2017年10月16日 12:12

介護職のお役立ちアドバイス

一緒に暮らす祖父母のお風呂は私が担当で、どちらもお風呂好きで助かりましたが、最初のころ何もわからず始めてしまい失敗もありました。お風呂のふたが倒れてきて祖母の鼻に直撃、派手な青あざを作ってしまったのをいまだに思い出すことがあります。

いろんな介護用品もありますから、ご本人やご自宅のお風呂に合わせて用意するのもいいでしょう。今回は入浴に関してのポイントと注意点をまとめました。

1. お風呂に入る前に

清潔を保つことや気分転換にもなりますし、夜も眠りやすくなるなど、お風呂はいいことだらけです。ですが危険も伴うので、安全には気をつけないといけません。

お風呂前の準備

・体調はどうかを確認します。
・身体に傷がないかなど、皮膚の状態を確認します。
・着替えやバスタオルの用意。
・気温差がないように、浴室のシャワーを出しておくなどして室内を温めておきます(25度ぐらい)
・お湯の温度も40度ぐらい、夏なら38度ぐらいが適温です。

脱ぎ着しやすいゆったりしたものや、前開きの服などが楽に着脱できますし、またボタン部分がマジックテープになっているものなどもあります。できるだけ自分でやってもらいます。あと浴室用の椅子なども、冷たいままだとびっくりして転倒につながることもあるので、お湯をかけて温めておいてください。

2. 入浴中の注意

脱衣場と浴室との温度差はないようにしましょう。そして温めた椅子に座ってもらいます。お風呂はリラックスできるなど高齢者にとってもいいことが多いですが、危険も多いので場合によって対応します。

入浴中の介助

・しっかり座ってもらい、手すりがあるのなら持ってもらいます。
・最初、かけ湯やシャワーなど、基本的に心臓に遠いところからかけ始めます。まずは足元にお湯を優しくかけて、お湯加減を確認してもらってください。
・頭を洗ったあと、身体を洗います。
・浴槽につかります。座っている椅子と湯船が同じ高さだと入りやすいです。

介護の基本は『抹消から体幹へ』です。ですから、かけ湯やシャワーなども手足の先から徐々に上へ上へとかけていきます。特に心臓に負担のある方は温度変化には気をつけないといけないですから、いきなり上半身にお湯をかけることはやめましょう。また、ここでもできることはなるべく自分でやってもらいますので、自分で洗えるとろは洗ってもらいます

そして一番大変なのは浴槽へ入ることではないでしょうか。1人で入れるための補助器具や、介助を必要とする人のための補助器具もいろいろあります。

3. 入浴後の注意

出てからもしっかりとした椅子に座ってもらったほうが安心です。あるいはしっかりと拭いてから、着替えるときだけでも椅子に座ったほうがいいです。めまいやふらつきなどないか気をつけてあげてください。

入浴後にすること

・浴室を出る前に軽く体を拭きます。
・あまり長くなると負担になりますから、長くても15分ぐらいで済ませます。
・脱水にならないよう、水分を取ってもらいましょう
・柔らかくなっているので爪を切るのにはいいタイミングです。
着替えもできる限り自分でしてもらいます。前後ろがわからないなどあれば手伝います。

入浴の便利グッズ

浴室で使う椅子のタイプはたくさん種類があります。シャワーチェアーや入浴椅子など呼び方も様々です。介護保険でレンタルや、負担が1割、2割で購入することもできます。

椅子の種類

・フラットな椅子(浴槽に出入りが楽なタイプ)
・背もたれがついているもの(背もたれがあると身体を洗う時、安定感があります)
・背もたれとひじ掛けがついているもの(ひじ掛け部分が上がると、そのまま浴槽にも入りやすいタイプのものや、折り畳みができるものもあります)
・浴槽内椅子(浴槽に入れて段差を少なくすることや、座りやすくなります)
・浴槽のフチに設置できる手すり(それを持って浴槽に入ります)
・入浴台(浴槽のフチにつけることで座りながら浴槽に入れます)

また車椅子のようなコマがついているタイプもあります。はっきりした色の椅子が多いのは、それは高齢者は視力が低下するのでわかりやするためです。
私の祖父母は割としっかりと座れたことから、背もたれのないフラットな椅子を用意しました。そして浴槽椅子も用意したのですが、我が家の浴槽の形から使い勝手が悪かったようでそれは結局はあまり使うことはありませんでした。介護用品でなくても工夫することで使えるものもありますし、自宅のお風呂の仕様を基本に、楽に入浴できるようであれば、グッズのレンタルや購入をしてもいいかもしれません。

5. まとめ

何をするにも「お湯をかけるよ。」「頭を洗うよ。」など、1つ1つ声をかけてからにします。我が家の祖父母で言うと、祖母は体重があったことと、本人の希望から湯量を普通ぐらいにしていたのですが、そのあと体重の軽い祖父が入ると浮いてしまって慌てたことがあります。高齢になってくると半身浴ぐらいの湯量がいいと知ったのはあとからでした。

また祖父は自分で体を洗っているときに、面倒くさいという理由で「ついでに頭を洗ってくれ。」と言う人でした。入浴もその人の好みが出ますから、なるべく気持ちよく安全に入ってもらいたいものです。

ライタープロフィール

おちゃみ
ワープロ、パソコンのインストラクターから介護士へ。
特別養護老人ホームでは、介護福祉士の資格を取得し、4年半ほど勤務。祖父母の介護を10年以上し、自宅で看取った経験を持つ。

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